思ひで(5)ゴスペル・クラブ
今や、「ゴスペル」といえば、無数にあり
キリスト教徒でない日本人も
体を揺らして、素晴らしいハーモニーを奏でる。
声の共鳴による気持ちよさは
私もとてもよくわかる。
メロディもカッコいいものが多いし、
単純に楽しい!
とにかく声を出すというのは
とてもストレスを発散することだと思う。
初めてのコンサート体験から、
ちぐささんは、あたしをたくさん使ってくれた。
ちぐささんのコーラスといえば、
このあたし!くらいに。
シティホテルの最上階のラウンジでの仕事や
オーケストラとのコンサートでの仕事、
新地の高級会員制クラブでの仕事・・。
覚悟のないアマチャンなあたしに、
たくさんの経験をさせてれた。
相変わらず英会話学校にも通っていた。
英会話学校の先生は
色んなタイプの先生がいて、その中に
本業はドラマー、
という黒人の「D先生」という人がいた。
とても、明るくて、陽気なD先生は
英会話学校内で、
「ゴスペル・クラブ」を作ろう!と言いだした。
教室に通っている生徒の中で、
音楽が好きな有志が10人ほど集まった。
あたしがちぐささんの弟子(?)になった事は
英会話学校では、皆知っていたので
当然D先生から
「ヒトミも参加ね。」と
有無を言わさずのゴスペル・クラブ入り。
その当時、まだ今ほど
ゴスペルはメジャーでなかったので
あたしもどんなもんだろう、と楽しく参加した。
英会話学校内で、レッスンの後などに
ゴスペル練習をする。
もちろん、無料だ。
歌いながら英語を習う、
ということだけでも、なんてお得なクラブだろう!
練習を重ね、
メンバーもだんだんと本気になりだした頃
D先生が突然。。。
「皆、ゴメンナサイ。
僕はこの学校を辞める事になってしまいました。
だから、ゴスペル・クラブは続けられない・・・・」
と言い出したのだ!!
D先生がいなければ、ゴスペル・クラブも解散だ。
「せっかく、皆、やる気になっていたのに・・・」
私たちはがっかりした。
すると、
「本当に皆がやる気があれば、の話だけれど
僕は、ドラマーなので、大阪市内の馴染みの
スタジオで、よく練習をしている。
皆が、そこまで来るのなら、
そこでゴスペル・クラブを続けよう!
ただ、そうなると、スタジオ代などでお金もかかる。
皆はどうする?」
次号に続く・・・
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