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天川村~みたらい渓谷(5)

一番美しい滝の場所で、岩に溜まった水を
手のひらですくってみた。

きもちいい。

その場所には、年配のご夫婦が同じように
間近で滝を見ていた。

「本当に気持ちのいい場所ですね。」
私がいうと、ご主人が

「そうなんですよ、だからよく来るんです。
歩いてこられたんですか?よかったら
車で下まで送ってあげましょうか。」

親切なご夫婦のやさしい言葉に
自分の決心が揺らぎそうになるが
一度歩くと決めたのだ。

「いえ、大丈夫です。この先のバス停まで
歩いてみます。」

そして、私はまた歩きだした。

道はさらに険しく感じる。
息があがって、もう歩けない、と思うのだが
でも時間がせまっていて休むことはできない。

目指すバス停にたどり着く
最後の目印
「3866m 小さな祠」にたどり着けたときは
本当に感激だった!

あと少し!!

そして、とうとう遊歩道を抜け、
自動車道にでたのだった!!

助かった!!!
(私は遭難していたのか?いや、そうではない・・(笑)

P7240648 道路沿いをアタフタ歩き
「観音峯登山口」のバス停を
見つけたときの嬉しかったこと!

ただ、バスが来て、
バスの運転手さんに
「ああ、このバスは
「下市口駅」まで行くよ。」

と、言われるまでは、本当に心細かった。

帰りのバス、電車のここちよかったこと。

人がたくさんいる「天王寺」駅にホッとしたこと。

そして、家にもどった時間がちょうど
いつも、仕事から戻る時と同じ時間帯だったこと。

いつもの1日と同じ時間で
これだけおもしろい経験ができたことに感動した。

後に、ギリさんに日帰りで天川村に言ったと
話すと、

「なんともったいない。やっぱり天川村は
1泊すべきだねぇ。」

と、言われたこと(笑)

そうだね、次は皆と一緒に
1泊して、キャンプしたら楽しいだろうな。

でも、今年の日帰り旅行はかつてないほど
スリリングで楽しかった。

周りの人のやさしさにもたくさん触れた。

「天川村」お勧めのスポットだ!

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天川村~みたらい渓谷(4)

山の天気はかわりやすい。

あんなにカンカン照りだったのに、少し黒い雲が
青空に浮かんで、少しだけポツリと雨が落ちた。

それでも、私は日傘兼用の雨傘を持っている。
舗装された遊歩道をズンズン進む。

暑いけど、気持ちいいな~。

もっとゆっくり歩きたいけれど
時間は限られている。

できれば、4:00のバスに乗りたいと思っていた。
最終4:25に乗り遅れてしまったら、もうバスはない。
もとの「天川川合」に戻るには、さらに
1時間20分歩くことになる。
そうなると、「天川川合」の最終のバスにも
乗れなくなるのだ。

絶対に「観音峰登山口」にたどり着かなくては!

最初の目印の「オートキャンプ場」が見えた。
いいペースだ。これなら、十分間に合う。

歩いていくと「みたらい遊歩道入口」に辿りついた。
しかし、ここは工事中で通れず、別の道路を
通るように案内所の女の人に言われていた。

通行禁止と書かれた、遊歩道の入り口を見て
少し不安がよぎった。

遊歩道、というにしては、険しそうな道だ。
まさか・・

さらに先に進む。私にはためらっている時間はない。

迂回路から、橋を渡り、遊歩道のコースを進む
場所までたどり着いた。

橋は、人がひとり通れるくらいの幅で
歩くところは、パンチングメタルのような、網状なのだ。
歩くと下の川が見える。

私は実は高所恐怖症である。

「下を見て歩いてはいけない!」

足が震えるが、歩くと橋が揺れるので
ついつい、下を見てしまう。

しかし、橋の真ん中で川を見渡すと
素晴らしい景色なのだ。
ここは、写真を撮らなくては!
震える足で、写真を撮る。

カメラを持つと、手すりから手を離すので
とても怖い。。が、がんばって
写真を撮った。
(アップしている渓谷の写真は私の恐怖の
末の写真なのです。。)

橋を渡ると、そこには
人、一人が通るほどの道があった。
確かに手すりがあったり、階段も作られているが、
うっそうとした、木々が覆われている。

気持ちはとてもいい。

しかし、誰も通っていない。
静まり返った道をひとり歩く。

歩けど、歩けど、誰ともすれ違わない。
さらに、歩くと、くもの巣が体に当たるのが
わかる。
観光客シーズンではないのか?

目には見えにくいが、くもの巣の当たる
感触が次々に襲ってくる。

そこからは、優雅な散歩ではなく
探検隊の気分になってきた。

地図を片手に、くもの巣を払いのけながら
前に進む。

P7240647 急なのぼり道や、道がうまく確保できないところは
橋と同じ、鋼鉄の網に支えられた道を歩く。

この網が落ちたらひとたまりもない・・

ここでケガをしたら、誰も助けを呼べない。

高所恐怖症の私が
ひとりでこの遊歩道を歩くことは
本当に勇気がいった。

しかし、私はもう後戻りできない。
時間が迫っている。
とどまることもできない。

山道を懸命に歩いて、頼りは
地図だけだった。

幸いにも地図はとても正確で
目印を発見するたび、宝物を見つけたように
嬉しかった。

山の中なので、気温はずい分涼しかったが
私は汗を滴らせながら歩いた。

そしてとうとう、一番の名所まで
辿りついた。

P7240646 その美しい滝ったら!!!

車でもその場所へは行けるのだが

歩かなければ
あれほど感動しなかっただろう。

歩いてよかったと本当に思う。
素晴らしい遊歩道だと思った。


くもの巣にひっかかってでも
ぜひ、遊歩道を歩くことをお勧めする!

つづく・・・

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天川村~みたらい渓谷(3)

天川村総合案内所」に着いたのは午後2時頃だった。

平日のひとり旅の私が珍しいのか
ちょっとびっくり顔をされた。

「みたらい渓谷」に行きたいんですが地図みたいなの
ありますか?」

と言うと、案内所の女の人は地図をくれた。
P7260649

スタート地点が
「総合案内所」になっているから
とてもわかりやすい。

さらに、女の人は
途中、工事中の場所や、目印を詳しく説明してくれた。
そして、心配されるのである。

「バスで来られたんですよね。」

私がバスから降りてきたときから、見ていたのだろう。

「はい。」

「帰りのバスなんですけど、乗り遅れると大変です・・」

はやりバスの時間を心配される。
しかし、説明を聞くともっともだと思う。

一番みどころの渓谷までは、ここから40分かかるという。
帰り時間を入れて、1時間20分。

帰りのバスの時間は4:10と4:35の2本があるという。

「でも・・同じ道を戻るより、渓谷の先の遊歩道を
さらに40分ほどいくと「観音峰登山口」のバス停があるんです。
そのバスの時間が4:00と最終が4:25。そのバス停から
「下市口」駅まで帰られてはどうですか。」

それもそうだ。せっかく来たのだから
同じ風景を戻るより、先のバス停を目指そう。

そう決めたら、急におなかがすいてきた。
朝から何も食べていない。
神社の周りも全くお店がなくて食べる事ができなかったのだ。

「この近くにレストランはありますか?」

「レストランはないです。。角を曲がったところに
「●●ヤ」さんという食堂が1軒だけ。。
渓谷の途中に1軒レストハウスがあるけれど
そこは閉まっている可能性が高いから。。」

バスの景色からしても、ここが
商売っ気がない村なのがよくわかった。
渓谷の途中のレストハウスは危険だ。

私は「●●ヤ」さんに行くことにした。

村の食堂「●●ヤ」さんは、タイムスリップしたような
食堂の中の食堂。

2人のおじさんのお客さんが食事をしていた。

時間がない私は、天ぷらそばを頼んだ。

すると、食堂のおばちゃんは
「てんぷらないのよー」という。

では、山菜きのこそばで、というと、

「そばがないのよー、うどんならあるんだけど。」

「いいです、うどんで。」

というと、おばちゃんは
「ほら、そばはゆがかないといけないでしょ。」

(え?うどんもゆがくけれど・・・)
と、思っていると

「あ、あった、あった、そば、冷蔵庫にあったから
そばにするね。」

結局、山菜きのこそばを食べた。
味は普通。。と言っておこう。

トイレを借りようとするが
お店のおばちゃんは電話中だった。

すると、お客のおじさんがトイレに案内してくれる。
片方は使用禁止で、使える方のトイレの電気まで
つけてくれた。

やはりここの人は親切だ。

さぁ、みたらい渓谷に出発だ。

日傘を差して、遊歩道をスタートした。

つづく・・

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天川村~みたらい渓谷(2)

P7240634 民家の中、細い道路を抜けて
天河神社に着いた。

私は高野山が大好きなのだが
高野山を開いた弘法大師さまが
ここで修行されたと知って、ワクワクした。

手と口を清め、鳥居をくぐり、階段をのぼると
かすかに音楽が聞こえる。
本殿と参拝する拝殿はとても大きくて向かい側に
能舞台があった。

拝殿から聞こえてきたのは、なにやらギターの
インストロメンタルだ。
どうもCDを流しているらしい。

参拝したあと、他にも見る場所があるか
うろうろとしてみたが、拝殿のほかは
あまりないようだった。

お守りでも買おうかと思ったが、
そこで、護摩木を何本も書いている人がいた。
遠方から来られているらしく、他の人の分も
書いているのか、その本数は10本以上あった。

私も護摩木は高野山で何回か焚いてもらって
いるが、その人の護摩木の本数に圧倒され
結局、何も買わず、拝殿に戻った。

拝殿には、数人の方が、本殿を前に
目を閉じて瞑想されている。


私も一緒に座ってみるが
どうもCDの音が気になってしまった。
できれば、神社の蝉の声だけで
よかったように思う。

それでも、神社にお参りできてよかった。

神社をあとにし、天川村の中心地
「天川川合」に行く事にした。

バスがなければ、歩くつもりだった。
地図からすれば、40分ほど歩けば
たどり着けるはずだ。
歩く事は苦にならないが
道を間違えないか、それが不安だった。
途中で人にたずねるにも
人っ子ひとりいない山の道だからだ。

ところが運のいいことに
神社を出るとすぐに、見覚えのあるバスが
やってくる。

日傘を差したまま、じっとバスを見ていると
バス停でもないのに、止まってくれた。

「このバスは「天川川合」に止まりますか?」
運転手さんに尋ねる。

見知らぬ土地にひとり旅だと
とにかく尋ねてしまう。。

「止まるよ~」
のんびり運転手さんはこたえてくれた。

その後、2人組みの女の子たちが乗ってきた。
大きな荷物を先の道路に置いてきているという。

またまた、バス停でもないのに止まって
女の子たちの荷物待ちをする。

ご近所の目の不自由な方も乗り込む。
世間話がお客さんと運転手さんを交えて始まる。

話し込みすぎて、降りる駅に止まらず
しかたなくバスはバックして戻る。

なんて、なんて、のんびりした場所なんだ!
素晴らしいーー。


ゆったりした村時間に感激しながらも
帰り時間の限られた私は少しだけあせる。

時間があれば、行ってみたかった
みたらい渓谷」に行こうとしていたからだ。

ぼんやりしていると運転手さんに
「ここ、「天川川合」だよ。」と言われる。

「え?ここ?」
乗り込むときに、運転手さんに聞いていてよかった。
気づかずに乗り過ごすところだった。
あわてて、バスを降りた。

降りたものの、本当になにもない場所なのだ。
向かいにただひとつある、「天川村総合案内所」を尋ねた。

つづく・・・

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天川村~みたらい渓谷(1)

蝉の声が、とてつもなく響く、いつもの休日。

いつものように、家の片付けなどをしながら
ゆっくり過ごそうと、昨夜寝るときには思っていた。

ところが、朝目覚めた瞬間に、
「今日は、どこかへ行くべきだ!」とふと思い立った。

頭の中をよぎったのは、ダライ・ラマさんの言葉。

1年に1度は以前にあなたが行ったことのない所に行きなさい。

行ったことがなくて、日帰りで行けて、行きたいと思った場所・・・

浮かんできたのは、ギリさんから教えて貰った「天川村」だった。

とてもいいところで、また、天川村には芸能の精進、技芸練達の
神社があるという。歌を歌っているのなら、一度は行って見るといい。
と言われた覚えがある。

P7240646 そうだ!天川村に行こう!

と思ったのが、朝の8時。

しかし、場所も行き方も全くわからない。
そんな無知な私にも、今は強い味方がいる。
インターネットというのは、本当にすばらしい道具だ。

なるほど、、天川村は奈良県にあるのか!

天川村のホームページを開き
ゆっくり読んでいる時間はないから、
必要そうなページをとりあえずプリントアウトする。

そして、あわてて家をでた。
いつも会社に行く時と同じ電車だった。

京橋駅で朝マックしたあと、
電車を乗り継ぎ、やっと天王寺に着く。

天王寺から近鉄電車で、「下市口」駅まで。
約1時間の電車の中で、プリントアウトした
天川村のページを見ながら、車窓をながめる。

どんどん、緑が濃くなっていく。
木々の間を電車が抜けてゆく。
無人駅もある。
電車は山を登っていくので、耳が少し圧迫された。
何回かつばを飲み込む。

お昼御飯はどこで食べようか・・などと考えて
やはり天川村で何か名物でも食べたいなぁ。。と思う。

「下市口」駅からは、奈良交通バスで1時間ちょっとかかる
らしい。奈良のバスに乗るのは初めてだったのだけれど
プリントアウトしたバスの時刻表をみると、1時間に1本
バスがあるかどうか・・という感じなのだった。

しかも、電車の到着から、天川村行きのバスの発車時間は
1時間以上待たなくてはいけないような。。。

山奥に向かう電車の中で今さらながらに気づいたが

私は一人旅をするのも、初めてだった。
ちょっとドキドキしてきた。

「下市口」駅は、予想通りこじんまりとした駅だった。

下調べで1時間以上待たないと「天川村」行きのバスはないと
わかっていたけれど、もしかしたら・・という望みをこめて
駅員さんに聞いてみる。

が・・やはり、1時間以上待つと言われてしまう・・。

それでも諦めきれず、バス停留所の時刻表を
じーーーーーーっと見ていると
バス会社のおじさんに声をかけられた。

「娘さん、どこまでいかれるの?」

おおー、私に向かって「娘さん」とは!
ふりかえると、60歳はゆうに超えたおじさんだ。
この年代の方には、まだ私は娘さんくらいのものなのか。

「天川村です。神社に行こうと思ってます。」

「泊まりかね?」

「いえ、日帰りです。夕方には帰るつもりなんですが・・」

するとおじさんは、心配そうに言った。

「神社と下市口駅を通るバスは一日に3本しかないよ。
夕方、5:30のバスに乗り遅れたら帰れない。
私がよく調べてあげるから、時間に気をつけて帰りなさい。」

さらに、親切なおじさんは、
「暑いからクーラーのきいた待合室で待っていなさい」と言う。

その言葉に従い、待合室で、持っていた文庫本を読むことにした。
青春小説は、旅先の待合室で読むのにぴったりだった。

あっという間に1時間が経った。
おじさんは丁寧にバスの時間を教えてくれた。

「天川川合」というところからなら、1時間に1本はバスがでている
から、それに乗ればいいと教えてもらう。
「天川川合」は地図からいうと、天川村の総合案内所のある
中心地のようだ。

おじさんに感謝して、バスに乗る。
おじさんはバスの運転手さんにも、
「この子は神社まで行く人だよ。」と教えてくれている。
親切なおじさんだった。

バスはさらに山を登る。
そして、長い長いトンネルをバスは走る。

長いトンネルは小説の「雪国」を思い出させた。
しかし、今日は、
トンネルを抜けると白い白銀の世界ではなく
気持ちのよい、緑深い「天川村」であった。


中心地の「天川川合」を通り過ぎる。。
え、、ここが中心地?何もない。。
お土産物屋さんが軒を連ねているのを想像していたので
びっくりした。

そうしてやっと、天河神社に着いたのだった。

つづく・・みたらい渓谷の写真を「マイフォト」にアップしました

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